ん~、柔らかくって気持ちいい・・・。
あれぇ? 俺、何やってるだっけ・・・?
えーっと、今日は仕事の初日で・・・
すっげー綺麗な人が俺の上司で・・・
それから・・・歓迎会をしようって言われて飲みに行って・・・・
あ?
飲み過ぎたのかなぁ・・
俺、いつ部屋に戻ったっけ・・・?
いや、戻ってないぞ・・・あれ?
はっ、と目が覚めた。
俺の頬の下には・・・ふんわりした感触。
でも人肌ほどに温かくて・・・・
え? え? えぇーーーーっ?
一人パニクッてると、ふんわりした声が聞こえてきた。
「でも、サイトウ・・・君がいてくれて、本当に助かってるよ。」
俺の上司、まりあさんの声だ。
ッてことは・・・これは・・・・まりあさんの膝枕・・・?
「お、俺なんか・・・」
自信なさげなのは、サブチーフのサイトウさんだ。
「ううん。わたしが一人で突っ走っちゃいそうなとき、サイトウがいつも忠告してくれるじゃない?」
まりあさんがクスッと笑った。
「それを見てると、もう一回考え直そうかな・・・って思うんだよね。」
うふふ。
「それ・・・役に立ってるんですか?」
「もちろんよ。だからわたしはここまで大きな失敗もせずにこのチームのチーフでいられるってこと。」
「なんだかなぁ・・・」
新人の俺には到底入り込めない二人の親密な会話。
なんかちょっと妬けちゃうな。
「お礼、しなくちゃね・・・」
一瞬の間があって、まりあさんがそう言った。
「え・・・」
まりあさんが動いた。
俺には見えないけど、気配でわかる。
身体を折り曲げて、サイトウさんとキスしてる。
まりあさんの大きな胸が、俺の頭にぷにぷにと当たった。
離れた。
「ま、まりあさんっ・・・」
サイトウさんが起きあがった。
そして、まりあさんに抱きついた。
おいおい、俺、、ここにいるんですけど・・・。
二人は俺がすっかり眠っていると思っているらしい。
サイトウさんはまりあさんをギュッと抱きしめたまま、
鼻息も荒く唇を吸っているようだ。
そんなんじゃ、ダメだよ・・・。
それに。
まりあさんのことを味わいたいのは、サイトウさんだけじゃない。
俺だって。
こんな美人。
モノにしたいに決まってるじゃないか。
俺は、ゴソゴソと動いてみた。
「っ!」
サイトウさんがビクッとして、まりあさんから離れた。
いい気味だ。
「ん~・・・」
俺はたった今、目が覚めた風を装って、目を開けた。
「あ・・・まりあさん・・・おはようございます。」
まりあさんは一瞬驚いたように目を丸くして、
それから花が綻ぶように笑った。
「おはよう、沢井クン。」
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