恋 6.
同じ職場で、同じプロジェクトチームとはいえ、
毎日会えるわけではない。
彼女に丸1日、会わないこともある。
そんな日は、私の心がざわつく。
職場からの帰り道、彼女の姿を探す自分に気づき、
心に苦いモノを抱えてしまう。
だけど会えたら会えたで、また、動揺が募る。
先日の飲み会は、二次会、三次会とすすみ、
気が付けば、彼女と二人になっていた。
カウンターだけの小さなバーで、彼女と身体を寄せ合うようにして
グラスを傾けていたとき、
私の中でどれだけの葛藤があったかなど、
彼女は気づいていないに違いない。
私は妻も子供もある身ながら、
彼女に欲情していたのだった。
家庭を壊してはいけない、
いや、彼女を傷つけてはいけない、
心の中で呪文のように繰り返しながら、
私はただ彼女を見つめていた。
その夜、家に帰ると妻はぐっすりと眠っていた。
眠れない私は、彼女を想い、欲情に身を傾けた。
結婚して数年、初めての行為だった。
彼女を想像の中でめちゃくちゃに犯す・・・
それは、許してもらえるだろうか?