2ntブログ

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

真夜中の訪問者


このところ、仕事が立て込んで、家に戻るのは真夜中近く。
今夜もまりあは終電になんとか身体を滑り込ませ、
街灯が心細くともる街角を歩いて家に戻る。







バッグから鍵を取り出し、玄関のドアに差し込む手前で、
まりあは大きくため息をついた。
リビングの窓から明かりが漏れている。
今夜も来てるんだわ。
少し憂鬱になる訪問者は、まりあの婚約者。
半年後に式を控えて、本来ならばウキウキと出迎えるはずなのに、
なぜかため息をつくまりあ。
その理由は、玄関のドアを開けた瞬間に明らかになる。

「何時だと思ってるんだ。」
薄暗い玄関にそっと入った瞬間、少し低い声が響く。
「ごめんなさい。」
いつの頃からか繰り返されるようになった会話。
まりあの婚約者は初めはまりあが仕事を続けることに理解を示していたが、
あるプロジェクトチームのリーダーを任されることになって
まりあの帰りが遅くなり始めると、行動を監視するような態度を取り始めた。
そして、毎晩のようにまりあの自宅を訪れ、
まるで女子高生が父親に怒られるかのようにまりあを責める。
最初の頃はまりあもいろいろと反論していたが、
それはむしろ逆効果ということに気づいて、最近ではただひたすら詫びることにしていた。
「いい加減にしてくれよ。」
「・・・・ええ、ごめんなさい。」
「結婚したのに、家に帰っても妻が帰っていない・・・そんな生活なんて、俺はしたくないんだ。」
「ええ、わかっています。・・・ごめんなさい。」
そんな会話を繰り返していると、徐々に彼の機嫌も収まってきて、
不機嫌な顔をしてリビングに戻る。
その間にまりあは、着ていたものを脱いで、シャワーを浴びる。
シャワーから上がると彼はすでにベッドルームに移動していて、
まりあがベッドに潜り込んでくるのを待っている。

バスタオルで身体を拭いながら、そこに備え付けてある大きな鏡に
全身を映してみる。
大きなおっぱい。
平たいお腹。
ぴっちりと張りつめた腰。
弾力のある太腿。
自分でも割と気に入っている身体。
このあと、あの人に抱かれる身体・・・・
まりあはまた大きくため息をついた。

クククッ・・・・
えっ、何?
どこからか聞こえてくる忍び笑い。
まりあはぐるりを見回した。
そこは狭い浴室から出た脱衣場。
誰もいるはずがない。
気のせいね。
バスタオルを身体に巻き、リビングへ。
冷蔵庫から冷たい水を取り出すとコップへ注ぎ入れ、一気に飲み干した。
カーテンの隙間から洩れ入ってくるのは、満月の月明かり。
ぼんやりと家具の形を浮かび上がらせている。
その中に。
ソファに腰掛ける人影。
誰?
婚約者か、と思う。
だけどどこか違う雰囲気が漂い、まりあは声を失う。
怖がらずとも良い。
まりあの耳元で囁かれて、
ハッと気づくと、ソファに腰掛けていたはずの影が、
いつの間にかまりあの傍らに立っていた。
あなた・・・・
まりあが問いつめようとしたとき、
影がまりあを抱きすくめた。
あっ・・・・
シャワーで火照った身体に心地よいほど冷たい手。
影はまりあの首筋にそっと唇を押し当てた。
んんっ・・・
手ほどに冷たい唇。
影の手は、バスタオルを押さえるまりあの手をそっと退かせると
前で絡めていたバスタオルをハラリと落とした。
美しい身体だ。
まりあは影に抱きかかえられ、リビングの絨毯の上にまろばされた。
月明かりにぼんやりと浮かび上がるまりあの白い裸体。
あぁ、何をするの・・・・
影に右足を掲げられ、まりあはそう問いかけた。
心配するな。
影の口調はなぜか優しく、まりあから抵抗する力が抜けていく。
影は優しくふくらはぎを撫でていた、と思うと、
そこに口を付け、深く隠していた牙をさっくりと突き立てた。
あっ・・・
チクリとした痛みを感じたのもつかの間。
言いようのない快感が沸き上がってくる。
あぁ、ダメ、ダメよ、いけないわ・・・・
まりあが譫言のように呟く。
隣のベッドルームで婚約者がわたしを待ってるの・・・
ズズズッ・・・と血を啜る音がまりあの耳をくすぐる。
シャワーを浴びてわたしがベッドに潜り込むのを待ってるのよ・・・
まりあの声は影には届かない。
アンッ、アァッ・・ダメッ・・・・わたし・・・・結婚、するの、よ・・・・
影はひとしきりふくらはぎから血を啜ると、
今度は内腿の柔らかい場所へ唇を押し当てた。
ひっ・・・あぁぁんっ・・・・
そこにも牙を突き立てたはずだが、まりあはもう痛みなど感じはしなかった。
ズズッ、ズズッ、ズズッ・・・・
影が血を啜る音が卑猥に部屋を満たす。
んふっ・・・アンッ・・・・イイッ・・・・
影の手がまりあの大きな乳房に悪戯し始めたとき。
まりあの口から拒絶する言葉は消えていた。

フフフッ
影はまりあにのし掛かると、ゆっくりとまりあの両足を抱え上げた。
虚ろな瞳でまりあは影に腕をまわす。
もっとわたしを楽しませるのだ。
影はまりあの秘苑に自らの肉牙を突き立てるとゆっくりと腰を蠢かし始めた。
アンッ、アァッ、イイッ・・・
影の目の前に白く大きな乳房が揺れている。
そこに影は口を寄せるとズズズッ・・・・再び血を啜り始めた。
アァァ、アァァ、アァァ、ンンッ・・・・
まりあは頭を仰け反らせて、甲高い声で喘ぐ。

リビングとベッドルームを隔てるドアが音もなく開き、
その向こうで息をするのも忘れたかのように、
二人の姿にじっと視線を注ぐまりあの婚約者がいた。
その気配に気付いたとき、
影はただ満足そうにニヤリと笑うと、まりあを絶頂の極みへと導いた。

テーマ : 女が書く官能小説
ジャンル : アダルト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

まりあ

  • Author:まりあ
  • 普段はごく普通のOLですが、
    夜はエロ小説家気取りのまりあです。
    なかなか更新できないのですが、
    楽しんで書いていこうと思います。

    皆さんのコメントやメールが励みになります。
    お話の感想やリクエストなど、
    お言葉を残してくださいね♪
カレンダー
04 | 2024/05 | 06
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31 -
カテゴリー
リンク
月別アーカイブ
最近の記事+コメント
カウンター
最近のトラックバック
ブログ内検索
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる