ひたひたと近づく足音。
まりあは不気味な気配から逃れるように、早足になった。
人気のない公園。
もう深夜といってもいい時間。
薄暗い夜道を一人で歩くなんて、危険極まりない。
そう。
ほら、まりあのように。
「くくくっ・・・・」
まりあは背後を気にしながら、急ぎ足になった。
でも。
その影はいつの間にか、先回りをしていて、
まりあの行く手を遮るかのように、立ちはだかった。
「逃れられると思ったか?」
影は楽しくて仕方ない様子でまりあを脅かす。
「あっ・・・」
まりあは逃げなくてはと頭では考えているものの、
あまりの恐ろしさに、足が竦んでしまったようだった。
「ふふふっ・・・そんなに怖がらなくてもいい。」
まりあはあっという間に影に抱きすくめられてしまった。
わずかな痛みがまりあを襲った。
でもそのあとに訪れたのは、今までに感じたこともないような艶めかしい感覚だった。
自分でありながら自分ではないような、
身体がむず痒くなるような、熱くなるような、
気が遠くなるような・・・。
そして次の瞬間には、身体の奥から溢れてくる快感に溺れていっていた。
「あぁっ・・・」
まりあから微かに漏れた吐息はすでに、じっとりと湿っていた。
「ふふふ・・・」
影は満足げに微笑むと、さて・・・と呟いて、
まりあをベンチに腰掛けさせるとその足元にうずくまった。
公園の街灯がまりあの足元をうっすらと照らしている。
肌色のストッキングがまりあの足を包んでいた。
影は、ニヤリと唇の片方だけを歪めて笑うと、そこに口を寄せた。
「あっ、はぁっ・・・」
まりあは意識があるのかないのか、虚ろな表情で空を見つめている。
影はいつしか夢中になって、まりあの足を舐っていた。
「んんっ・・・んぅっんんっ・・・」
まりあの吐息は甘く艶やかな色を帯びて来た。
ついに影は隠していた牙を剥いた。
「あっっ」
ツツッとまりあのストッキングがはじけた。
陰はまりあのふくらはぎに牙を打ち立てるとジュルジュルと音を立てて生き血を啜った。
まりあは吸われている部分から、さらに毒液を注入され、、この世のものとは思えぬほどの快感を味わっていた。
影の陵辱は続く。
まりあのストッキングは引き裂かれ、スカートは完全に捲れあがっていた。
ブラウスも解かれ、白い二つの乳房が街灯に照らされている。
その頂点では薄いピンクの乳首が尖って張り詰めていた。
影は、まりあの中心に自らを埋めると、ゆっくりと腰を揺り動かしていた。
まりあは細く高い喘ぎ声を漏らしながら、影の動きに身体を合わせていた。
首筋には赤い筋が二本。
影はそこに唇をぴったりと合わせると、またしてもジュルジュルと生き血を啜る。
まりあの白い肌がさらに青ざめていく。
「あぁぁ、いいぃ、いいわ・・・もっと・・・」
いつの間にかまりあは積極的に影に合わせて腰を揺り動かす。
さらに快感が増幅していく。
影も耐えられなくなってきたのか、動きが緩やかになる。
「んん、ダメ・・・・もっと・・・・ねぇ、もっと激しくゥ・・・」
まりあの甘えた言葉に影はもう耐えることを止めた。
「くぅっ・・・」
小さくうめくと、影は緩やかにしていた腰の動きを一気に早めた。
「あぁぁっ、あぁぁっ、いいッ、いいッ、いいわッ、いいッ・・・」
まりあの快感が絶頂に到達する間際に来ていた。
まりあの生き血は濃厚な匂いを放っていた。
影はまりあの身体の一番奥に、淫液を全て放出した。
まりあの身体が弓なりに反ると、その動きが止まった。
高い喘ぎ声は掠れて消えた。
夜の帳は二人を包み、深い闇へと落としていった。
テーマ : 女が書く官能小説
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