詩歌
わたしの肩を抱きよせるあなたと歩く、並木道。
傘もなく、雨に濡れ、二人は歩く。
あなたの暖かい手のぬくもりを感じつつ、
わたしは歩く、雨の降る夜、並木道を。
タクシーを探して
あなたは歩く、雨の降る夜、並木道を。
二人の気持ちは、雨にかくれたまま、何処までいくのだろう。
あなたは優しくわたしをみつめる
あなたの淋しげな瞳が切なくて
わたしは微笑むことが出来ない
わたしは哀しくあなたをみつめる
あなたの優しさがこわくて
わたしは微笑むことが出来ない
二人の哀しみは、雨にかくれたまま、何処までいくのだろう。
雨は降り続き、傘もなく、
わたしとあなたは歩き続ける、この並木道を。
二人は言葉もなく、
ただよりそいあうようにして
雨の中を、歩き続ける。
雨は降り続ける、永遠のごとくに
ただ言葉もなく歩き続ける二人の心にも
雨は降り続く・・・・