OLまりあはヒールの音を響かせて、帰り道を急いでいた。
クリスマスイブだというのに、なんの予定もないなんて。
アパートの近くの公園前を急ぎ足で通り過ぎようとしたとき。
何かがうずくまっているのが見えた。
「なに・・・?」
ちょっと不気味な感じがしたが、好奇心には勝てなかった。
近づいてみると、真っ赤な上下に身を包んだ男だった。
「・・・サンタクロース?」
どこかのお店の仕事でサンタの格好をした人かもしれない。
あるいは、酔っぱらった学生か・・。
「あの・・・」
まりあは恐る恐る声をかけた。
返事はない。
もしかして・・・
死んでるんじゃ・・・
「そ、そんなっ・・・もしもしっ・・あのっ・・・大丈夫ですかっ!!」
身体をグイグイと揺らして、大きな声で呼びかけた。
「・・あ?・・うるさいなぁ、もうっ。疲れてんだから、もう少し寝かせろよっ。」
思った以上に若い声で、しかも不機嫌そうに答えられてしまい、
まりあはもう、二の句が継げなかった。
「・・・すみません・・」
ぼそっと呟くと、立ち上がり、その場を去ろうとした。
「え?」
今まで丸まっていたサンタクロースの格好をした男は、ガバッと飛び起きた。
「あ、すみません。・・・あの、トナカイだと思って・・・」
鼻の頭を少し赤くして、男はまりあを押しとどめた。
「ごめんなさい、本当に。」
「あの・・・もう、いいですから・・・。」
まりあは男の慌て振りがどこかおかしくなって、ニッコリと微笑んだ。
「じゃ、あの・・・お詫びに、プレゼントを差し上げます。僕・・・こう見えてもサンタクロースなんです。」
男が持っていた袋の中をがさごそと探り始めた。
「どこからどう見ても、サンタクロースですよ。・・・それに、プレゼントなんていりませんから。」
まりあは笑って、歩み去ろうとした。
「待って!!・・・これっ」
「だから・・・」
まりあの手に無理矢理包みを持たせると、男はふわりと消えてしまった。
「え?」
何?どうなっちゃってるの?
狐につままれたような気分で、一人取り残された。
でも、手には少しずっしりとお揉みのある包みを持っていて・・・。
寒ッ・・・
ま、いっか。
まりあはコートの前を抱きかかえるようにして、アパートへと戻った。
「一人寂しいクリスマスだわ。」
呟いてみると、余計に寂しくなった。
シャワーを浴びてさっぱりしたところで、ワインをグラスに注ぐ。
ちょっとしたアペリティフを並べてみたが、やっぱり一人だと寂しい。
「そうだ。さっきの包み・・・」
開けずに捨ててしまおうかとも思ったが、
せっかくもらったプレゼントなんだから・・・まりあは包みを開けた。
「何、これ?」
真っ白い容器に入った・・・化粧水?
透明な容器に入った・・・香水?
もう一つは・・・・ヤダ、これ・・・バイブ?
知らず知らずに顔が赤らんだ。
「やっぱり捨てれば良かった。どうしよう・・・」
まりあは初めてバイブレーターを目にして、どうしたものかと迷っていた。
こんなもの持ってたら、よっぽど寂しい女って思われちゃう。
だけど。
これってスゴクいいって聞くけど、本当なのかしら・・・。
じっと見ていると興味も湧いてきた。
スイッチを入れてみた。
ぶぅぅぅぅぅん・・・
小さなモーター音を立てて、クネクネと動き始めた。
「きゃっ」
驚いてベッドの上に放り投げた。
ベッドの上でそれは、まるで生き物のようにのたうち回った。
これでアソコをかき回されたら・・・
まりあの中に、男自身でかき混ぜられたときの快感が蘇ってきた。
「ヤダ・・・まりあったら・・・」
いつの間にか、太腿をこすり合わせ、アソコの疼きを止めようとしていた。
バイブのスイッチを切り、箱の中に戻した。
さりげなく、燃えないゴミの中に捨ててしまおう。
まりあはそれを使う勇気はなく、そう思った。
「こっちの二つは・・・と。」
試しに、香水を一降りしてみた。
甘い匂いが部屋中に広がった。
「いい匂い・・・」
まりあはうっとりとした。
それで気をよくして、化粧水も手に取ってみる。
「これもいい匂いね。・・・ちょっと付けてみようかしら。」
いきなり顔に付けるのもなんだから・・・手のひらに伸ばして、腕に擦りつける。
「あら・・・スベスベして・・・・ンンッ・・いい気持ち・・・・ハンッ・・・」
腕を撫でただけなのに、身体の奥がジンジンするほど気持ちよくなってきた。
「アレ・・・どうしちゃったの・・・アァァッ・・・」
まりあは化粧水をまた手のひらにとると、今度はパジャマを脱ぎ捨て、自分の乳房に塗り込めた。
「ンンッ・・・はっ・・・アァァッ・・・・アンッ・・・アンッ・・・」
手のひらが触れるところがすべて性感帯になってしまったかのように、
快感が溢れてきた。
平たい腹を撫で、更に手はその下を目指していた。
「あぁぁ、ダメ、ダメよ・・・・そんなところ・・・・・アァッ・・・あっ、あっ、あっ、あっ、あぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
まりあは自分でも止めることの出来ない快感に翻弄され、
自らの指で、絶頂に達してしまった。
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ・・・・」
快感の波はまだ、まりあに寄せては帰していた。
「ダメよ、ダメ、それはダメ・・・」
自分に制止をかけようと口に出してみたけれど、
身体の欲求には勝てなかった。
箱に戻したバイブレーターを再度取り出して、まりあはスイッチを入れた。
クネクネと動くバイブの先をそっと蜜壺に近づける。
ウィィィィィィン・・・グチュ・・・んちゅ、んちゅ、んちゅ、んちゅんちゅ・・・・・
粘液質な音が部屋に広がる。
それと同時に淫猥な匂いも充満していく。
「んぁ、あぁ、あぁ、あぁ、あぁ、あぁ、あぁ、あぁ、あぁぁぁぁぁぁぁ」
まりあは夢中でバイブを自分の蜜壺へ出し入れした。
そのたびに、グチュグチュという音が耳を刺した。
その音で更にまりあの快感は増幅され、もう止めることが出来なかった。
「あんあんあんあんあん・・・・・」
まりあは身体をエビぞりに反らせながら、何度も何度も登り詰めた。
まりあの部屋の窓辺に、誰かの足跡が残っていたのは、
誰にも内緒のお話・・・
テーマ : ((( 官能小説 )))
ジャンル : アダルト